最近はレースと聞けばエンデューロレースばかり。いくらオフロード/エンデューロブームとはいえ、たまにはサーキットを走りたい。レースにも出たいけど、スプリントに出るほどの意欲もないし、何よりお金が。。。何かお手軽だけど楽しめそうなレースはないものか、とSNSを漁っていて見つけたのが、、そう、カブレースでした!
お金を掛けないで楽しめそうなオンロードレース=CUB-CUP カブカップだ!と考えたのが、参戦したきっかけです。動機が不純で申し訳ない。

【どこでレース車両を探す?】

カブに詳しくなかったこともあり、レース車両に求めるものはコスパのみ!
参戦するクラスのレギュレーションにより、購入するのは4st50ccかつノーマルのビジネスバイクと決めていました。
もちろん第一候補はホンダ・スーパーカブ50。こだわりがあったわけではないですが、
累計販売台数1億台突破の実績は伊達ではなく、タマ数が多ければ車両価格の幅も広く、
何よりレース仕様にするノウハウも一番あるだろうと考えたことが理由です。

当初は、格安整備なし保証なしのバイクショップを中心に車両を探していましたが、
なんだかんだで総額10万円くらいは必要な雰囲気。
もっと安く入手出来る手段として、ヤフオクやメルカリを見ていましたが、画像だけでは程度の判別がつかず。
考えた末にふと思い出したのが、普段モトクロスで通っているオフロードビレッジで、
月に1回バイク関連のフリーマーケットをやっていたような。。
調べるとありました「武蔵野ガレージセール」。
なんと開場は朝5:00AMからと過酷な条件ですが、程度の良い車両は早い時間で売れてしまうと聞き、3時起きで目指します。

朝5:00AM時点では、セール会場はまだ真っ暗です。
ヘッドライトを灯しているトラックの荷台に目を凝らしてカブを探します。
その日は5か所でスーパーカブ50を積載している方がいまして、
その中の1台と上手く交渉成立しました!
1999年製で走行20,000kmのスーパーカブ50。角目仕様で4速ミッションです。
エンジンがオーバーホール済みというも助かります。
そしてお値段はなんと、¥50,000-税込でした!
値段も安いし車体の程度も直接見れるので、マシン探しにフリマはおススメ出来ます!

【レースに出るのに必要なこと】

購入したままではレースには出れません。まずは保安部品を外しましょう。
ミラーや灯火類、センタースタンドをサクサク外します。
サイドスタンドはないと保管が面倒なので付けておきますが、
外しやすいように、ボルトの向きを外から内向きに付け替えます。
リアキャリアはないとカブっぽくないのでそのままにしました。
あとは、オイルキャップとドレンボルトを穴あけ加工されたものに交換して終了です!

ここからは走行して気になったらで良いと思いますが、
スーパーカブはとにかく車高が低くて、すぐにステップが路面に接地してしまうので、
リアサスペンションをYSSのカブ用に変更しました。
またステップの軸をガスバーナーであぶって、少し上向きに角度を付けています。
あまりやり過ぎると足を乗せづらくなるので、ほどほどで良いかと思います。
キックペダルは右足に引っかかるのが気になったので、外してしまいました。

さて、車両の準備も出来たのでレースにエントリーします!

【いきなりレース参戦!そして。。】

メンバーは自分以外に2人。
1人目はアルゼンチン生まれの大阪育ち、ある意味見た目通りの国際ライダーAguさん。
普段はCB400SFでツーリングを楽しんでいますが、今回が初サーキットで初レース。
サイズの合うツナギ探しが今回一番苦労したのかも。。

2人目は北海道は知床育ち、普段はYZ125でモトクロスコースに通うOugさん。
MXライダーですがNSR50も所有している万能タイプ。乗ってるとこは見たことないけど。
今回マシンは2stではありません。万が一白煙が出たらすぐにコースアウトしてください。

3人目はわたくしKonです。
最近買った155ccのスクーターがお気に入りで、洗車グッズが一気に増えました。
ツーリングがてらに立ち寄る古びた神社仏閣の写真を撮るのが趣味です。

日頃の行いが良いせいか、好天に恵まれました!
雪を被った富士山をコースから見上げる形になり景色も最高です。
到着時には、他チームはすでにピット設営も完了して朝ごはんを食べています。
自分たちも急いで受付→車検を済ませます。

レース前のブリーフィングです。
参加者の方は比較的年齢層が高めな印象を受けました。
それにしても結構な台数&人数がいます。普段の練習走行ではほとんど見かけないのですが、
皆さん、どこで練習しているのでしょうか。。次回良かったら誘ってください!

ブリーフィングが終了すると、すぐに練習走行&タイムトライアルです。
この走行枠のタイムが予選を兼ねているそうで、決勝レースのグリッド順位が決まります。
あまりタイムを気にせず、車両と人間の慣らしを各自行います。
タイムはあまり出なかったようで、決勝は15番グリッドからになりました。

1人目は自分から。スタートはルマン式です。
準備運動もしっかりしたので、一気に順位を上げたいところですが、ですが。。
押し掛けの練習をスタート前にしたのですが、本番は不発でした。すいません!
なぜかかからず一回ピットに戻って再始動。大幅なマイナス順位からですが気にしない。
淡々と周回をこなします。

2人目はAguさん。
周回を重ねるごとにタイムが良くなっています。さすが国際ライダー。
まわりに転倒者も出る中で、冷静に処理してマシンを先に進めています。
体重が重めなのか、ストレートでガンガン抜かれていましたが、めげずに走っていました。

3人目はOugさん。
交代してすぐに赤旗が。
見るとコース上に転倒者とマシンが残ってしまっています。大丈夫でしょうか。
10分ほどレースが中断されましたが、慌てることなく再スタートを切っていました。
普段モトクロスで鍛えている成果が出ていますね!

そんなこんなで淡々と走り切り終了。
3時間だとあっという間でほとんど疲れもしませんでした。
なんか最後に転倒していたような気がしますが、、すいません。反省します!
結果は総合14位。予選から1個順位が上がったのでしょうか。
ベストラップが38.5。トップから2秒落ちとな。全然ダメですね。。

【参戦してみた感想】

最後に参戦した感想をまとめます。

まずはお金の話。
エントリー費は¥22,000-でしたが、3人エントリーでしたので、¥7,333-/1人でした。
次回からは1,000値引きしてもらえると、割り算しやすいので助かります!

車両は¥50,000-。
他にタイヤフロントのブレーキシュー、エンジンオイルを交換しましたが、
追加で¥20,000-も掛かっていないと思います。

車両が無いところから始めても、総額¥100,000-は掛からないので、
3人で割れば¥30,000-/1人で耐久レースが楽しめます。
こちらのCUB-CUP カブカップは年間5戦あるので、
1台購入すれば1年間は楽しく遊べます!

次に練習環境の話。
こちらのコース、普段は普通のミニバイクはもちろん大型バイクとも混走になります。
正直、特に初心者の方にはおススメしません。
後ろから来る速いバイクが気になって集中しづらいと思います。
出来たらレース前だけでもカブのみの時間帯を設けてもらえるとありがたいです。

最後にレース自体の話。
初心者向けのレースと思ってエントリーしましたが、レースレベルは低くないと思います。
パワーがなく、ほぼイコールマシンで抜き差しするため、ライダーの技量差が如実に出ますし、走行するラインもギリギリになります。
カブ自体に乗り慣れる必要もあるため、事前練習は必須です。
速い人と遅い人とのタイム差もかなりあるので、お互いに気を付ける必要があります。

ただスーパーカブ自体は慣れると普通のオートバイと同じです。
ポジションも楽ですし、乗りやすい・扱いやすいので、意外とすんなり乗れちゃいます。
ちゃんと練習しさえすれば、お手軽にレースが楽しめるのではないでしょうか。
お金はあまり掛けたくないけど、レースには出てみたい。ちょっとなら時間は作れるよ!
という方には是非チャレンジして出場して欲しいです!