Konnichiwa!株式会社リバークレイン グローバル事業部で管理職をしている「おもちゃ」です。
私は英語を使って業務を行っています。過去にも『リバークレイン流「英語に触れる」』や、業務上で知り得たバイクパーツの英語名称を紹介している『バイクパーツ これって英語でなんて言うの?』も興味がありましたら、ご覧ください。
さて、今回は仕事ではあまり使わないですが、主にアメリカのバイク乗りの間で使われている英語のバイク系スラング・イディオムをご紹介したいと思います。
知っている様で意外と知らないバイクスラング&イディオム
ATGATT (All The Gear, All The Time)
いきなり暗号のような言葉が出てきましたが、意味としては”常時、全てのセイフティーギア(ヘルメット、ジャケット、グローブ)を装着しよう”というライディングギア装着の啓発イディオムです。
ご存じの方も多いと思いますが、アメリカでは州によっては道路交通法が変ります。ハワイ州では、ライダーが18歳以下の場合はヘルメットの着用が義務付けられていますが、18歳以上の場合は義務ではありません。(その代わり目を守るゴーグルやサングラスは必須という不思議な州法)。
結果、当然死亡率は高く、こういった啓発イディオムが生まれるワケです。
Squid(直訳:イカ)
単語だけで言えば海を泳いでいる「イカ」ですが、とりわけアメリカではYoutube等でしばし見かける軽装且つ公道でウィリー等をするライダー達を総称して「Squid」と呼んでいるそうです。由来ははっきりしないようですが、
・Squirrely(訳:何をするかわからない)+Kid(訳:子供)
・”Speeding Quickly Until I Die” (訳:亡くなるまで急加速する)
・”Stupidly Quick, Underdressed, Ignorant, and Dangerous.”(訳:アホ程飛ばす、軽装、無知で危ない)
文字だけを取ってもそうですし、実際にアメリカのバイク乗りの間でも良い表現としては使われていません。ただ、日本語事同じように頭文字をもじって総称を作る文化があるのは面白いですね。
Canyon Carving (直訳:峡谷削り、峡谷刻み?)
所謂「峠の走り屋」を指すスラングです。Carving=カービングがコーナーを指すカーブ(Curve)ではなくCarving(刻む、削る)という言葉が使われているのが特徴ですね。カービングスキーのカービングも「削る」という意味で同じ単語を使っているので、高速でコーナーを曲がっている姿からCarvingという言葉になったのではないかと自分は思っています。
峠(Mountain Pass)という言葉より、Canyon(峡谷)という言葉を選ぶ当たり規模感がデカい!
Eat Asphalt / Horizontally park (直訳:アスファルトを食べる / 水平駐車)
これはスラングというより、日本語でそのままつかっても違和感はないですし、近い言葉で使っている人もいそうですよね。バイク乗りである以上、言語の壁を越えても万国共通で同じ意味を指すというのは興味深いです。きっと英語以外でも似たような表現は全世界にあると思います。
Keep the dirty side down / Keep the rubber side down (直訳:汚れている/タイヤ面は常に下に)
ちょっと直訳が難しいですが、タイヤ面が路面を離れるような事が無い様にね。所謂、「事故らず安全運転」という意味を含んだ英語です。外国人ライダーにむけて去り際にこんなこと言えたらカッコイイですね!
Mushrooms(直訳:マッシュルーム)
これもちょっとそのままでは何の事かピンと来ませんが、フレームスライダーがキノコの様な形に見えることから、主にスタントライダー界隈で使われているようです。
Back Door(直訳:裏口)
グループでツーリングをする際の最後尾ライダーをバックドアというそうです。所謂「シンガリ」。きっと何かあった時に、本体を裏口から逃がす・・・という意味が有るのか無い不明ですが、アメリカでもシンガリはグループの中でも一番上手いライダー担うそうです。
Rice Rocket(直訳:お米ロケット)
日本製のスーパースポーツバイクの総称として使われているようです。なんか貶されている気もしますが、Googleで検索するとバカにすると言うより、カスタムやジャンルの一つとして使われているようです。それだけ日本のスーパースポーツがしっかり海外で市民権を得ているという事ですね!
まとめ
ツラツラと英単語を書いてきましたが、日本語と似たような表現もあれば、アメリカならではの表現もあり面白いです。実際にビジネスシーンにおいて私自身が使う事はほぼ無い英語のバイク系スラングではありますが、YoutubeやInstagram、記事等でよく見聞きする単語です。
私も含め今後様々な海外のライダーと接点を増やしていきたいと考えている方には知っておいて損は無いのではないでしょうか?
ただ、スラングである以上使う相手やタイミングによっては攻撃的になってしまう事もありますので、用法・容量を守って正しくお使いください。