はじめに
昨年11月からリバークレインの新メンバーに加わり、ショップ向け支援サービスの営業担当をしておりますモトセールスグループの堀です。今回、私の“人生”と“バイク“についてお話しさせて頂きます。
まず簡単な自己紹介ですが、私は54歳になる二児の父親です。趣味は20歳から乗り始めたバイク、30歳から始めたゴルフ、それに50歳から始めたカメラです。中でもバイクは30年以上も続けている趣味になります。でも、その切っ掛けは、ほんの一瞬の出来事でした。小学生の時、一生懸命に自転車のペダルを漕ぐ私の横をあっさりと買い物帰りのスクーターが抜き去っていったことです。そのスクーターを見ながら、“わぁ、速いな”とショックを受けました。そして“自分も乗りたい!”と、その時に感じたのが、人生で初めてバイクを意識した瞬間でした。
少し幼少期の話しをすると、私は近所の絵画教室で習っていて絵を描くことが大好きな子供でした。高校卒業後の進路でも絵を描く仕事をしたいと思い、いつしかファッションデザイナーという職業に憧れ服飾系の専門学校に入りました。専門学校卒業後は、小規模なアパレル会社に入って営業として働き始めました。希望していたデザイナー職にはなれませんでしたが、アパレルの業界に入れたことが何よりも嬉しかったのを覚えています。5年後には、社内でも一人前の営業マンとして認められるようになり、社内デザイナーやパタンナーとのミーティングで私の意見も聞きいてもらえるまでになりました。営業として(自分の)意見が反映された商品が出来上がり、自らの手で全国のショップへ卸した時はこの業界に入った時よりも嬉しかったです。短い間ではありましたが、この会社でデザイナーにならなくても、世に流通する商品(服)作りに関われるということを経験することが出来ました。
人生の転機
バブル景気崩壊の煽りも受け、その会社も倒産してしまいました。志半ばの出来事に将来の夢や希望を失いかけましたが、好きで入った会社(アパレルの仕事)での経験を次の仕事にも活かしたいと思いました。再就職の活動で大切にしたことは、自分が好きでやりたいと思うことに関われる仕事に就きたいと思ったことです。その結論として20歳から乗っていた“バイク”に関わることをやりたいと思っていました。そんな気持ちに縁があったか否か、その時に購読していたバイク雑誌に“一緒に働くスタッフ募集”を見つけ、迷うことなく応募しました。面接では前職の営業経験とバイクが大好きだということが買われて採用されることになったのです。バイク雑誌の広告営業として、新しい職場で再スタートしました。周囲のバイク好きな編集部員達に交じって切磋琢磨で仕事をやり続けました。出版社での社員生命は短命と言われるほど中々ハードな職場環境でしたが、好きなバイクに関わる仕事して頑張れました。その間には何度も仕事を辞めようと思ったこともありましたが、悩んでいることが自分が好きなバイクに関わることと気持ちを切り替えて、目の前の仕事に集中したことが少しずつ自信となっていきました。
入社から20年近くバイク雑誌の広告営業をやり続けられたもの、好きなことが仕事だったからと思います。その後の環境の変化もありました。私が所属するバイク雑誌の広告部を離れ、新たな客先に向けたプロモーションツールの制作を行うチームでプロデューサーとなったことです。自ら望んだ異動でしたが、大手の総合広告代理店やナショナルクライアントとの営業やお作法などバイク業界のそれとは異なり一から学び直しました。しかし、その甲斐あってカフェプロモーションを経験したり、WEBサイトや記事コンテンツ、動画制作プロデュースなどバイク雑誌の広告営業では経験することが出来ない様々な案件に携わることで、新しい自分を発見することが出来ました。幼少期の絵画教室での体験が、ものづくりへの興味に繋がっていたのかもしれません。
50歳過ぎてからの転職とスタート
変化は突然起こりました。会社が倒産して他社に丸ごと譲渡されてしまったことです。部署は違えど同じ会社で繋がっていると思っていたバイク雑誌の出版社に(自分は)在籍していると思っていたからこそ目前の仕事に頑張れていたのに、その繋がりが突如として無くなってしまったのです。この出来事はショッキングで、その後の自分の進路を方向付ける切っ掛けとなりました。決してプロデューサー職がつまらない仕事では無かったのですが、それ以上に自分が一番好きなこと(=バイク)に携わりたいと思う気持ちの方が強かったことです。そして50歳を過ぎてからの転職にチャレンジしました。
最後に
「好きこそものの上手なれ」そんなことわざがありますが、その通りでバイクに関わる仕事を通じて経験したこと全てが、自分のバイクへの気持ちを高めてくれる源であり、またその気持ちが仕事に向かう意欲を生みだすエネルギーになっていると思います。人生を豊かにしてくれるものとして傍にあるバイク(=趣味)の存在は不可欠です。好きなこと、好きなものに関わる仕事に就くのは誰でも叶えられることでなく難しいことです。私にとってその経験が出来ている今、何よりも誰よりも幸せに感じています。新しく学ぶべき事柄(仕事)も沢山ありますが、その一つ一つをクリアしていき、会社の発展に貢献していけるように頑張っていこうと思っています。